滋賀県東近江市にある松尾医院のブログ

愛知県尾張旭市にある、内科、循環器科、小児科、皮膚科のクリニックです


HOME > Blog

2025年12月
« 10月  
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031 

人と動物に関わりの深いズーノーシス

私たちの暮らしの中で、動物は大切な家族であり、心を癒やしてくれる存在です。しかしその一方で、動物から人へ、または人から動物へ感染する病気――「ズーノーシス(人獣共通感染症)」という問題も、私たちが知っておくべき大切なテーマです。

ズーノーシスにはさまざまな種類があり、身近なペットや野生動物から感染することもあります。たとえば、犬や猫の口の中にいるパスツレラ菌は、咬まれた傷口から感染して腫れや痛み、発熱を起こすことがあります。
また、同じく犬や猫の唾液に含まれるカプノサイトファーガ菌は、まれに敗血症や意識障害を引き起こすこともあり、免疫の弱い方では重症化することがあります。
鳥類から感染するオウム病は、感染した鳥の糞や分泌物を吸い込むことで感染し、高熱や咳、肺炎様症状を起こします。妊婦が感染すると流産や早産のリスクが高まるため、鳥の飼育やケージ掃除はできるだけ他の家族に任せ、どうしても行う場合はマスクと手袋を使用し、十分な換気と手洗いを行いましょう。
さらに、マダニを介して感染する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)は、発熱、嘔吐、出血傾向などを示し、重篤化することがあるため注意が必要です。

これらの多くは、日常の中で少し意識をするだけで予防が可能です。動物に咬まれたり引っかかれたりした際はすぐに流水でよく洗い、必要に応じて医療機関を受診しましょう。ペットの定期的な健康診断やワクチン、ノミ・マダニ予防も、家族全員の健康を守る大切な一歩です。特に高齢者や小さな子ども、免疫の弱い方、妊婦の方は注意が必要です。

感染症を恐れる必要はありません。大切なのは、「正しく知り、正しくつきあう」ことです。ペットを清潔に保ち、トイレや食器の管理を適切に行い、手洗いを習慣にすることで、ほとんどの感染症は防ぐことができます。

動物と人との関わりは、お互いの心と体の健康を支え合う関係です。ズーノーシスを理解し、予防を実践することは、人と動物が安心して共に生きる社会を築く第一歩となります。

文責:獣医師 髙木彩花

2025年10月30日

住環境と健康

<住環境と健康>
住環境と人の健康には大きな繋がりがあります。特に高齢者にとっては、住環境が整っていないとケガや病気のリスクが上がることが考えられます。今回は、住環境がどのように人々の健康に繋がりがあるのか具体的な例を挙げてご紹介します。
① 転倒リスク
室内には高齢者が転倒しケガをする危険が潜んでいます。高齢者の転倒が多い場所は、ベッドサイド、浴室、トイレ、玄関です。また、足腰が弱い人や身体が不自由になると、ちょっとした敷居の段差でも躓きや転倒するリスクが高まります。
【対策】
1. 各部屋の敷居を低くしたり、スロープを取り付けて段差を解消する。
2. 手摺を設置して、転倒防止をする。
3. 滑りにくい床材へ変更する。
② 温熱、空気環境
室内温度、湿度はもちろん、化学物質やハウスダストによる空気環境等は全世代の健康に大きく関わります。
【対策】
1. 快適な温熱環境を意識しましょう。
室内温度:冬場で20~23℃、夏場で26~28℃
湿度:40~60%
特に、冬場の浴室やトイレ等、室内間の温度差によって起こるヒートショックや夏場の熱中症被害には注意が必要です。
2.室内の空気汚染は、呼吸器系の病気の原因となることがあります。具体的な空気
汚染の原因となるのは、ホコリ、カビ、ペットの抜け毛、化学物質(マニキュ
ア、消臭剤、接着剤等)、タバコが挙げられます。室内のアレルゲンを掃除等で取り除くことが重要ポイントとなります。掃除の他には、定期的な換気や空気清浄機の使用により、ほこりや花粉等のアレルゲンを除去することが出来ます。また、湿気の多い場所はカビの発生しやすくなるため、除湿とカビ対策が必要となります。

 

文責:宅地建物取引主任・管理業務主任・マンション管理士・賃貸経営管理士 早崎玲奈

 

2025年10月22日

食事療法

食事療法は生活習慣病の予防・改善の基本

食事療法

2024年5月30日

1日8000歩

1日8000歩

2024年5月1日

いびきでおこる重大な病気

狭心症・心筋梗塞
 寝ているときに頻回に息が止まると、血中の酸素濃度が極端に下がる酸欠状態を繰り返すことになります。1時間に50回以上もおこると心臓に悪影響を及ぼします。その結果、冠動脈に動脈硬化がおこり狭心症、そして冠動脈が塞がると心筋梗塞になってしまいます。

高血圧・脳梗塞・脳卒中
 睡眠中の酸欠状態では酸素を取り込むために、無呼吸から呼吸を開始しようと身体に力が入り血圧が高くなってしまい、脳卒中になるリスクが高くなります。また空気の通り道である気道が狭くなったり閉塞することで、脳への酸素供給が少なくなり、脳卒中・脳梗塞になってしまうリスクも増えます。

糖尿病
 睡眠時無呼吸のために脳がゆっくり休めないことにより、自律神経機能の異常や、ホルモンの分泌にも悪影響を及ぼします。交感神経系が刺激され、ストレスホルモンの分泌が増えることにより、血圧の上昇や、血糖値の上昇、体脂肪が増加して太ってしまうと考えられています。睡眠中に分泌される成長ホルモンの分泌の低下がおこり、筋肉が減って脂肪が増えやすい体になってしまい、インスリン抵抗性が上がり、生活習慣病である糖尿病になりやすくなります。またすでに糖尿病の患者さんは、病気が悪化します。

認知症
 脳が低酸素状態になると、脳内に老人斑と呼ばれるアミロイドベータ蛋白質(認知症の大きな原因であるAlzheimer病の原因因子の一つで、脳にたまると脳内の神経細胞を破壊する)が増加するとの研究報告があり、睡眠時無呼吸になると認知症を発症しやすいのでないかと考えられています。
睡眠時無呼吸の治療をCPAPで行うことで認知機能が改善したとの報告もあります。また睡眠時無呼吸の人ではうつ病を合併している人が多く、CPAPで治療することでうつ病が改善したという報告もあります。

夜間頻尿
 CPAPの治療前後の夜間の頻尿の回数についてですが、治療前では睡眠時無呼吸の重症度が高いほど夜間の頻尿回数が多く、CPAP治療を開始すると頻尿回数が減少するとの報告があります。睡眠時の無呼吸になると心臓に負担がかかることにより、体内の循環血液量を減らそうと、おしっこを出す利尿ホルモンが分泌がでて、夜間に頻尿になってしまうのではないかと考えられています。確かに当院でも夜中に2時間ごとにトイレに行っていた患者さんもCPAP治療で朝までぐっすり眠れるようになった方もいます。

前立腺癌・乳がん
 睡眠時無呼吸は性ホルモンの分泌に悪影響を与えるので、前立腺癌や乳癌との関連性も指摘されております。

視神経障害・緑内障
 通常、人は息を止めると眼圧は上がりますが、睡眠時の無呼吸発作時には、気道が閉塞するので胸腔内の圧力低下により眼圧が下がり、血液中の酸素が減り、視神経に障害を及ぼす可能性が高いとされています。睡眠時無呼吸と診断された方は、一度眼科の検診も必要です。緑内障でいびきがある方は、いびきを直すことにより緑内障の改善にもつながると考えられますので、睡眠時無呼吸の検査を受けることが推奨されます。 2017年6月11日