私たちが日々接している犬や猫、そして鳥やウサギなどの小さな動物たち。
種は違っても、「身体のしくみ」や「病気の起こり方」には驚くほどの共通点があります。
近年では、ヒト医療と動物医療の研究成果を相互に活かす「ワンヘルス」という考え方が注目され、ヒトと動物の健康は切り離せない存在になりつつあります。
今回は日常で耳にする身近な病気が実はペットにも起こるという視点から、代表的な例をシリーズでご紹介します。
その1【糖尿病 ― 食生活・肥満が影響するのは同じ】
糖尿病はヒトだけの病気と思われがちですが、実は犬や猫にもよくみられます。
特に猫はヒトの2型糖尿病とよく似ており、肥満・運動不足・食生活の乱れがリスクになります。
猫:多飲多尿 、体重減少 、食欲が増える/逆に減る 、足の力が入りづらくなる後肢の神経障害になることがある
犬:多飲多尿 、食べているのに痩せてくる 、元気がない 、白内障の発症(犬では非常に多い)
ヒトでは:のどの渇き、尿が増える、だるさ、体重の変化、視力の低下など。
食事管理や体重コントロールが重要で、「生活習慣病」である点は私たちと同じです。
文責:獣医師 髙木彩花
2025年12月5日













